プログラマーに必要な資格一覧|異業種からの転職するための基礎知識
プログラマーは、プログラミングに関する知識や技術があれば誰でも生業とすることができます。
しかし、異業種からIT業界に転職し、企業の社内でプログラマーとして仕事をすることを目指す場合、ほとんどの企業でプログラマーが持っているべき必要な知識や技能が備わっていることの証明として、資格の取得を採用試験の応募条件の一つとしています。
今日ではプログラマーが取得しておくのに便利な資格はたくさんありますが、異業種の従事者が転職する場合にはどのような資格をとっておくと良いのでしょうか。
情報処理技術者試験の合格はアピールポイントとして有効
異業種からプログラマーへの転職を目指す場合に、合格しておくと良いといわれているのが「情報処理技術者試験」です。
これは経済産業省が所管し、日本の情報技術の競争力強化を目的とした事業を行う独立行政法人が試験に関する一切の業務を実施している国家資格で、合格すれば履歴書に該当する国家資格を記載することができ、IT企業の採用選考に参加する時にアピールポイントとすることができます。
現在、情報処理技術者試験は12の区分によって構成されていますが、異業種からプログラマーを目指す場合はスキルレベル3の「応用情報技術者試験」の合格を目指しましょう。
この試験は、情報処理技術に関する応用的な知識や技能が備わっているどうかを審査するもので、合格するためにはプログラミングについての知識だけでなく、それ以外の分野全般で豊富な知識と高い技能が必要です。
また、希望する転職先によってはレベル4の高度情報処理技術者試験に合格することも有効な場合があります。
例えば、志望先がデータベースソフトウェアを開発している場合はデータベーススペシャリスト試験の合格証書を持っていれば、より強くアピールできる可能性があるでしょう。
プログラミング言語の能力認定試験合格もアピールにつながる
特定のプログラミング言語に関するスキルを認定する試験に合格することも、プログラマーとして必要なスキルの証明となり、転職活動時にアピールポイントとすることができます。
現在、プログラマーが何らかのプログラムを作成する際には、いくつかのプログラミング言語が使用されることがほとんどであり、志望先の企業が業務上よく使用するプログラミング言語の能力検定試験に合格していることが履歴書に明記されていると、採用担当者が評価してくれる場合があります。
例えば、ゲームソフトやコンテンツ開発ソフトをつくる企業への入社を目指している場合は、C言語プログラミング能力認定試験やJavaプログラミング能力認定試験などに合格しておくと良いです。
これらは民間企業が認定している資格ですが、創設されてからかなりの年月が経過しており、合格者の多くがその後つとめている企業で活躍していることから、採用担当者からも評価してもらえる可能性が高いです。
また、Webアプリケーションの開発を手がけている企業を狙っている場合は、PHPやRubyの技術者認定試験に合格しておくと、スキルに関するアピールポイントになる可能性があります。
ベンダー資格の有無も採用試験の合否を左右する場合がある
ベンダー資格はいわゆる民間資格の一つで、IT関連の製品の開発や製造、販売などを行う企業(ベンダー)が、自社でつくった製品を利用するのに必要な技術が一定の基準を満たしていることを認定する制度を指します。
近年、IT企業の中には採用選考において、この資格を持っているかどうかを重要視しているところが少なくなく、そのような企業の採用選考に応募した場合は該当するベンダー資格の有無が合否を左右する可能性があります。
大抵の企業は、自社のベンダー資格に複数の区分を設けているので、プログラマーとして必要と考えられるものを選択して取得にチャレンジしてみましょう。
この民間資格は受験料が多額であり、認定の有効期間が他の種類の資格と比べて短く、短期間で受け直さなければなりません。
しかし、この資格の取得後にIT企業への転職に成功すると、資格取得者として給与に一定の上乗せが行われる可能性があるほか、企業によっては昇進のはやさや与えられる業務や役職にポジティブな影響がある場合があります。
ベンダー資格を取得することは、このような点からもメリットがあるといえます。
プログラマーになるのに必要な資格を取得するためのポイント
プログラマーの仕事をするのに役立つ資格のほとんどは、筆記試験もしくはCBTのみで合否が決まります。
そのため、他の多くの認定試験と同様に、試験対策本の読破や過去問演習を合格を目指すための勉強方法に取り入れることは必須です。
お金に余裕がある場合は、資格予備校の対策講座を受講するとより合格の可能性を高めることができるでしょう。
しかし、異業種からIT業界に参入する場合は、転職に成功した後のことを考慮し、試験勉強をする前の段階に多くの時間を割く必要があります。
なぜなら、参入前に従事していた職種によっては、プログラミングの知識や技能だけでなく、コンピューターそのものや数理科学などの知識すら無い場合があるからです。
単に認定試験に合格するだけであれば、先に述べた勉強方法だけでも問題はありませんが、企業で仕事をすることを考えた場合、前提となる知識や技能が身についていないと必ず苦労します。
コンピューターの仕組みを学べる本や数理科学の解説書を読んだり、プログラミング言語の解説本を片手にパソコンで実際にプログラムをつくってみたり、プログラミングスクールに通って技術を学ぶなどして、プログラマーとして仕事をするための下準備は必ず行っておきましょう。